日本液晶学会とは

 「液晶」は、ICT社会の“顔”であるフラットパネルディスプレイの主役として飛躍的に発展をしてきました。また、ソフトマターサイエンスの新領域を開拓し、ライフサイエンス分野でも生命現象に関連して重要な役割を演じるなど、物理、化学、電気、電子、工学、バイオなどのあらゆる分野の科学と技術の粋を結集した、総合研究領域となっています。
 日本液晶学会(The Japanese Liquid Crystal Society: JLCS)は1975年に始まった「液晶討論会」を起源としています。討論会は液晶に関する学術・応用研究および実用化の一層の発展をはかることを目的に活動を続けてきました。そして1997年9月、基礎科学から応用技術におよぶ幅広い研究交流の拠点として、また国際液晶コミュニティーへの窓口として、日本液晶学会が設立されました。2011年12月には法人化が認められ一般社団法人日本液晶学会となりました。
 本会は、液晶に関連する諸分野の情報を交換・吸収するさまざまな場を提供しています。会員はこれらの場を通じ、学術的向上や研究の新展開のみならず会員相互の人間的な触れ合いや国際的な交流を深めることができます。
 会員には、年4回発行の学会誌及びメーリングリストで液晶技術・研究・講演会等の最新情報をお届けします。また、関連する学会・講演会に会員価格でご参加いただけます。

日本液晶学会の活動

■ 日本液晶学会討論会・講演会 ■

 日本液晶学会の年次大会として例年秋に開催される「日本液晶学会討論会」では、液晶に関する基礎研究から応用技術開発に至るさまざまな研究成果が数日にわたって発表・議論されます。討論会期間中には、液晶分野の特にすぐれた研究業績を顕彰する目的で、「功績賞」、「業績賞」、「論文賞」、「奨励賞」(満35歳未満)、「著作賞」の授賞式を開催しております。また、若手研究者の優れたポスター発表を表彰する「虹彩賞」も設けております。
 一方、「講演会」では、最新の液晶技術動向、業界動向に関する講演が行われ、研究・技術開発に役立つホットな情報を提供いたします。

■ 学会誌 ■

 会員には、国内外の第一線の研究者・技術者による総説、解説、実験基礎講座など貴重な情報や、液晶に関連する行事等の情報を掲載した季刊の学会誌『液晶』が配布されます。

■ 研究フォーラム ■

 液晶研究は、広範な分野を含有する学際的研究です。このような液晶研究の特質を踏まえ、日常的な研究交流の場として下記のフォーラムが設置され、各フォーラムの特徴を生かした講演会の企画、あるいは学際的研究の交流拠点としての活動等を行っています。
フォーラム一覧

  1. 液晶物理・物性研究フォーラム
  2. 液晶化学・材料研究フォーラム
  3. 液晶ディスプレイ研究フォーラム
  4. 液晶フォトニクス・光デバイス研究フォーラム
  5. ソフトマター研究フォーラム
  6. 分子配向エレクトロニクス研究フォーラム

■ 国際交流 ■

 国際液晶学会(ILCS)及び米国・欧州・アジア等の研究機関との交流をはじめ、液晶関連会議の主催、共催、協賛、後援を通して日本の液晶研究・技術開発の国際化と発展につくします。

■学術団体 ■

 日本液晶学会は、2002年に日本学術会議第19期登録学術研究団体に登録されました。2004年に日本学術会議法の一部が改正され、それまでの「登録学術研究団体」が廃止され、現在は日本学術会議協力学術研究団体に指定されています。